ひったくり犯を取り逃しました

今日、私は初めて犯罪者の逃走中の姿を目撃した。

食材の買い出しのためにスーパーまで行ってその帰り道を歩いていると、前から全速力でおじさんが走ってきた。

年齢も50代半ばくらいだったのでそこまでスピードは出ていなかったが、おじさんなりの全力疾走だった、少なくとも私にはそう見えた。

メガネに乱雑な髪の毛、寝間着と見間違えられてもおかしくないような恰好、そして全力疾走。
今思い返せば不審な要素のてんこ盛りであったが、当時の私は彼がひったくり犯であるという確証を見出すことができなかった。

私の横を通り過ぎてから数十秒後、おじさんが走ってきた方角から今度は女性が走って来た。そこでようやく気がついた。

私が数十秒前にすれ違ったおじさんは、ひったくり犯だったのだ。

決定的な証拠がなかった以上何もしないというのが正解だったとはいえ、ひったくり犯を取り逃してしまったことについて私は深く後悔した。

女性に確認を取った後、すぐに周辺を捜索したが、ついぞ彼を見つけることはできなかった。

おそらく咄嗟に小道に逃げ込んだのだろう。

後は警察が解決してくれるだろうと結論付け、私は帰路へ向かった。

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